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米メタの「スレッズ」など競合サービスも生まれた。

退任するリンダ・ヤッカリーノCEO㊧とイーロン・マスク氏 【シリコンバレー=中藤玲】米X(旧ツイッター)のリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)が退任する。広告事業の立て直しを託されたが、オーナーである米起業家イーロン・マスク氏の豪腕の前に裁量は乏しく、早期の収益回復はできなかった。 【関連記事】Xのヤッカリーノ氏がCEO退任へ 自ら公表、就任から2年 「貢献、ありがとう」――。9日、ヤッカリーノ氏がCEO退任を表明したXへの投稿に対し、マスク氏は40分後に「Thank you for your contributions」とだけ返答した。 退任理由は明らかにしていない。ヤッカリーノ氏は広告の立て直しや有料プランの拡充などで早期の黒字化を求められていた。しかし、就任から2年たっても収益確保はできず、奔放な発言を繰り返すマスク氏と広告主との間で、常に板挟みになってきた。 米調査会社イーマーケターのバイスプレジデント、ジャスミン・エンバーグ氏は「ヤッカリーノ氏の突然の退任表明は、マスク氏との関係に変化があった可能性を示唆している」と話す。 ヤッカリーノ氏は2023年6月にCEOに就任した。当時は「テクノロジー業界で最も過酷な仕事を引き受けた」ともいわれた。 マスク氏が総額440億ドル(当時の為替レートで約6兆4000億円)でツイッターを買収し、投稿管理を緩めたことで大手企業の広告離れが起きていたためだ。従業員は大幅に削減され、米メタの「スレッズ」など競合サービスも生まれた。 名ばかりのCEO ヤッカリーノ氏は米メディア大手NBCユニバーサルで広告部門のトップを務めていた人脈を生かし、広告主との関係修復にあたった。一方でマスク氏は反ユダヤ主義的と取られかねない投稿を繰り返し、ヤッカリーノ氏は広告主への弁明とマスク氏の擁護に追われた。 CEOといっても実権がなく、広告のつなぎとめ役に過ぎなかったと見る向きもある。ヤッカリーノ氏のCEO就任時、マスク氏は「会長兼最高技術責任者(CTO)」を名乗り、ソフトやシステム運営を担うとしていた。その後もマスク氏が新機能を発信することが多く、Xの顔であり続けた。 再び経営が混乱する可能性も=ロイター 3月の組織再編も転機になった。マスク氏が23年に立ち上げた人工知能(AI)開発の米xAI(エックスエーアイ)がXを買収したのだ。業績が振るわないXの救済色も強く、ヤッカリーノ氏の処遇が注目されていた。 マスク氏はxAIが開発する生成AI「Grok(グロック)」をXのアプリを通じて提供し、有料プランを新たな収益源に育てる方針だ。そのためヤッカリーノ氏所管の広告事業の重要性が低下したとの見方もある。 側近が相次ぎ退任 豪腕マスク氏の周辺では、幹部の退任が相次ぐ。米CNNなどによると、6月に米電気自動車(EV)大手のテスラで製造・運営責任者などが退任した。 一時は蜜月関係だったトランプ米大統領と決別したことで、事業の先行きも不安視されている。マスク氏は4日に成立したトランプ減税の恒久化を柱とする大型の減税・歳出法を批判し、新党結成の構想を描く。 Xを巡っては、8日にグロックがナチス・ドイツの独裁者ヒトラーを称賛する回答を投稿し、広告主だけでなく利用者からも批判を浴びた。マスク氏が政治活動に肩入れしすぎることに投資家からの懸念が高まっている。 【関連記事】 ・イーロン・マスク氏、AI主役の「X」再編 低迷SNS救済狙う ・マスク氏のX、広告主と全面対立 ユニリーバなど提訴 ・X、止まらぬ広告主離れに危機感 マスク氏発言が拍車

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